この記事では、「ご指摘」の意味や使い方と言い換えや類語、敬語、例文をわかりやすく解説します。
「ご指摘」という言葉をあなたは普段から使う、または見聞きすることはありますか?
「ご指摘」はビジネスシーンなどで使われることが多い表現というイメージが強いですが、実際はどうなのでしょう?
ぜひ、最後までお読みいただき、「ご指摘」の要点を覚えてください。
「ご指摘」の意味
まずはご指摘の意味をお伝えします。
「ご指摘」は名詞である「指摘」に敬語の接頭辞「ご」が引っ付いた丁寧な言葉です。
「指摘」の「指」は文字通り、手先の「指」を指しますが、漢字の成り立ちをみると、手へんに「旨」という文字が合わさっています。
「旨」は「このラーメンは旨い」というように「美味しい食べ物」という意味があります。
したがって、「指」は、元々「手に美味しい食べ物を持つ」という意味を示していましたが、それが転じて「指をさす」ことを表すようになったと考えら得れています。
そして、「指摘」の「摘」は手へんに「商」という文字が合わさって成り立っています。「商」には、「多い」という意味があるとされており、元々果実をたくさん拾い集めることを示していました。
ここから「摘」は「掴み取る」や「選び取る」、さらに「要点をまとめる」、「他人の秘密を発表する」など様々な意味に広がり、用いられるようになりました。
まとめると、「指摘」は「全体の中から大事なこと、注意すべきことなどを具体的に取り出してからはっきりと示すこと」という意味になります。
もう少し深くお伝えすると、指し示すだけではなく「全体の中からあやまりを指し示し、暴き出すこと」という意味合いが強いと言えます。
「ご指摘」の使い方
「指摘」の丁寧な形が「ご指摘」なので、主にビジネスシーンで目上の人や立場が上の人に対して「こちら側の間違いなどを指し示していただく」という意味で使われることが多い言葉です。
また「指摘」には「指で掴み取る」や「掴み取る」という動きを意味することもあるので、そのような場合にも使われることがあると言えます。
「ご指摘」の言い換え
ご指摘の言い換えについて、言い換えられる主な言葉を以下にまとめました。
- ご教示
- ご教授
- ご指導
- ご鞭撻
- ご意見
このように「ご指摘」を言い換える言葉は複数存在しますが、上記の言葉それぞれが「ご指摘」と同じ意味であり、同じ使い方ができるということではありません。それぞれの意味と使い方をご紹介します。
ご教示
- 意味:教えていただく
- 用例:この機械の使い方をご教示願います。
ご教授
- 意味:「ご教示」と同じ。ただし、表面的な操作法ではなく、物事の中身や意義、技術そのものを長期間かけて深く教わるという意味合いがあります。
- 用例:これから本格的に煎茶道を学びたいので、ご教授願います。
ご指導
- 意味:目的や方向に向けて教え導いていただく
- 用例:これからもご指導よろしくお願いいたします。
ご鞭撻
- 意味:努力するように励ますこと。ビジネスシーンの挨拶などで「ご指導」と共に使われます。
- 用例:今後ともご指導、ご鞭撻たまわりますよう、よろしくお願いします。
ご意見
- 意味:相手の考えを聞かせていただく
- 用例:私はあなたのご意見について理解しました。
「ご指摘」を同じ意味で使用する用例
「ご指摘」は基本的に悪い点をあぶり出す・取り出すという意味だったので、言い換える場合は以下のようなかたちが適切だと言えます。
- 当方の誤りをご教示くださり、誠に恐れ入ります
- ご意見をいただいた点につきましては、早急に善処いたします
「ご指摘」の類語
「指摘する」の類語としては以下のような言葉が挙げられます。
- 要望する
- 指示する
- 名指しする
- 示す
- 指さす
- 指名する
- 指定する
- もの申す
- 異議を唱える
- 摘発する
敬語表現である「ご指摘」の類語としては、「ご要望」や「ご指示」などの他、「ご教示」や「ご意見」などとなります。
「ご指摘」の例文
「ご指摘」の例文をいくつか挙げますので、「ご指摘」を使う際にご参考になさってください。
- ご指摘いただいたとおり、修正させていただきました。
- 当方の手落ちにつきまして、ご指摘くださりありがとうございました。
- 契約書の案文を作成いたしました。ご一読の上、訂正箇所等がございましたら、ご指摘のほどをお願い申し上げます。
まとめ
今回は、「ご指摘」の意味や使い方と言い換えや類語、敬語、例文をわかりやすく解説しました。
同じような言葉がいくつもある場合、使うシチュエーションや意味を適切に理解しておくと、あなたが伝えたいことが正しく相手に伝わることになります。
最後までお読みいただきありがとうございました。