この記事では、祇園祭の二階囃子(にかいばやし)について紹介しています。
祇園祭の二階囃子(にかいばやし)
祇園祭の二階囃子は、7月1日から各山鉾町で行われる祇園祭の最初の行事である「吉符入り」が行われた後、山鉾町の町会所の二階で行われる祇園囃子の練習のことです。
二階囃子はいつ行われる?
吉符入りはそれぞれの山鉾町で行われる日程が異なるので二階囃子が始まる日時も異なります。
二階囃子を見たい方は吉符入りの日時を確認してから山鉾町を訪れることをおすすめします。
二階囃子はどこで行われる?
二階囃子は全ての山鉾町で行われるわけではありません。囃子方と言われる祇園囃子を演奏する役割が存在する山鉾町だけで行われます。
また、囃子方がいても二階囃子が行われないこともあります。
二階囃子を奏でる囃子方がいる山鉾町(前祭)
- 長刀鉾
- 函谷鉾
- 鶏鉾
- 菊水鉾
- 月鉾
- 放下鉾
- 船鉾
- 岩戸山
- 綾傘鉾
- 四条傘鉾
二階囃子を奏でる囃子方がいる山鉾町(後祭)
- 北観音山
- 南観音山
- 大船鉾
- 鷹山
二階囃子で演奏される「祇園囃子(コンチキチン)」
二階囃子で演奏される祇園囃子は、元々室町時代末期に能楽(能・狂言)がヒントとなり祇園祭で披露されるようになったもので、江戸時代に現在のような形に整えられたと言われています。
祇園囃子で奏でられる音色から親しみを込めて「コンチキチン」と呼ばれています♪
祇園囃子の楽器構成
祇園囃子の楽器構成は以下となります。
- 鉦(かね・摺り鉦)
- 笛(能菅)
- 太鼓(締め太鼓)
祇園囃子の音色はそれぞれの山鉾町で異なる?
祇園囃子には、それぞれの山鉾町と共通している部分がありますが、奏でられる内容はそれぞれ独自のものとなります。
7月16日に行われる日和神楽(ひのわかぐら)では、それぞれの山鉾町の囃子方が御旅所に集まります。
その時に、山鉾町によって異なる祇園囃子を一度に聞くことができるので、違いがわかりますよ。
祇園囃子の役割
祇園祭の期間中に、賑やかな祇園囃子が奏でられることで、疫病など災いの元となる悪霊を誘い出して引き寄せ、最後に山鉾町に持ち帰り蔵に閉じ込めると言う役割があるとされています。