煎茶とは?緑茶との違いや種類、有名産地と淹れ方をわかりやすく紹介

煎茶(せんちゃ)とは、茶葉を蒸してから乾燥させた日本茶の一種です。香り高く、スッキリとした味わいが特徴的で、煎茶道として知られる日本の茶道でも広く愛されています。今回は、煎茶の特徴や淹れ方をわかりやすく解説します。

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煎茶(せんちゃ)とは

煎茶は日本で広く飲まれている茶葉で、不発酵茶の一種です。茶葉が緑色で、水色の透明度が高く、爽やかな香りと甘みがあります。煎茶は、若い茶葉を使用し、湯の温度を高くすることで茶葉からたくさんの成分が抽出されます。煎茶の中でも最高級品は「宇治煎茶」とされ、宇治市で生産されたものが有名です。煎茶の淹れ方は、温度が約80℃で、湯を注いでからは30秒程度で出来上がります。また、煎茶はそのままでも美味しいですが、お茶請けに和菓子が合うとされ、和菓子と一緒に楽しむのがおすすめです。

煎茶の歴史

煎茶の歴史は古く、江戸時代までさかのぼります。当時の日本では主に緑茶が飲まれていましたが、煎茶は特に京都府宇治市で生まれたとされています。宇治田原町湯屋谷の茶農だった永谷宗円(ながたにそうえん)は、元文3年(1738)に、15 年もの歳月をかけて青製煎茶製法(あおせいせんちゃせいほう)を完成させました。この製法は、新芽の茶葉を蒸してから、焙炉(ほいろ)と呼ばれる器具の上で茶葉を手揉み乾燥させる方法で、これが今の煎茶の原型と言われています。以来、宇治は煎茶の名産地として栄え、日本でもっとも消費されている茶葉の一つとなりました。

煎茶を構成する要素

煎茶の味わいは、苦味と渋み、旨味、そして甘みの4つの要素によって構成されています。

苦味と渋みは、カフェインやカテキン類によってもたらされます。カフェインは、軽い苦味をもたらし、カテキン類は渋みと苦味をもたらします。

一方、煎茶には、旨みをもたらすグルタミン酸や、煎茶独特のアミノ酸類であるテアニンが豊富に含まれています。これらの成分によって、独特の旨みが引き出されます。

また、糖類による甘みも煎茶の味わいを構成する要素のひとつです。煎茶には、茶葉本来の糖分や、発酵させて甘みを増した玄米茶などもあります。

これらの要素がバランスよく組み合わさることで、まろやかですっきりとした煎茶の味わいが完成します。お茶の淹れ方や温度、湯量などによって、それぞれの要素のバランスが変わりますので、自分に合ったお茶の淹れ方を見つけることも大切です。

カフェインが多いので妊婦さんは注意が必要

妊娠中の方は、胎児の発育に影響を与えることがあるため、カフェインを過剰に摂取することは避けたいものです。煎茶に含まれるカフェイン量は他の紅茶やコーヒーに比べて少ないとされていますが、高温で淹れるとカフェインの含有量が増える傾向にあります。煎茶を淹れる際には、煮出す時間や温度に注意し、カフェインを控えたい方は、温度を下げたり、浸出時間を短くするなどの工夫をすることが大切です。また、カフェインレスのお茶もあるため、妊娠中の方はカフェインレスのお茶を選ぶことも考慮してみてはいかがでしょうか。

煎茶と緑茶の違い

「緑茶」と「煎茶」は、どちらも不発酵茶の一種で、生のお茶の葉を発酵させずに製造されます。しかし、緑茶は総称であり、その中に煎茶が含まれます。

煎茶は、日光を遮らずに栽培されたお茶の葉を蒸してから揉みながら乾燥させたもので、一般的には急須で簡単に淹れて楽しめるお茶です。煎茶は、茶葉を細かく粉砕した抹茶や、若葉を摘んでから蒸した上質なお茶の芽を使用した玉露とは異なります。

一方、緑茶は、その製法によって様々な種類があり、煎茶以外にも玉露や番茶、抹茶、焙じ茶などがあります。緑茶は、茶葉を蒸す時間や温度、茶葉の部位、製法などによって、味わいや風味が異なります。

煎茶の種類と味の違い

煎茶には、茶の栽培方法や製造方法によって様々な種類が存在し、それぞれの種類によって含まれる成分や味わいが異なります。

上級煎茶や玉露は、アミノ酸類やカフェインが豊富に含まれており、旨みと甘みが調和した濃厚な味わいを楽しめます。
一方、下級品の煎茶はカテキン類が多く、旨みが少なく苦味・渋みが強く感じられます。

煎茶の美味しい淹れ方には、ぬるめのお湯で淹れるという方法があります。煎茶の苦味・渋み成分は低温のお湯に溶け出しにくい性質があるため、ぬるめのお湯で淹れることで、苦味・渋みを抑えられます。

また、煎茶は渋みと旨みのバランスが良く、さっぱりとした後味があるものが良いとされています。一番茶はアミノ酸類を豊富に含んでいるため、豊潤な旨みとさっぱりとした苦味がバランス良く味わえます。

煎茶は、美味しい淹れ方を知っていれば、自宅で手軽に楽しむことができます。ぜひ、自分の好みに合った煎茶を見つけ、美味しい煎茶の世界を楽しんでみてください。

全国の主な煎茶の産地

狭山(埼玉県)

日本三大銘茶の一つである「狭山茶」は、埼玉県の寒冷な気候が育むお茶です。他のお茶と比較しても茶葉の厚みがあり、肉厚であることが特徴です。この肉厚の茶葉には甘みや旨みが豊富に含まれており、一口飲むだけで口いっぱいに広がる味わいが楽しめます。

また、狭山茶の製造方法には、他のお茶にはない「狭山火入れ」という特殊な方法があります。高温の火で茶葉を熱処理し、茶葉に香ばしさを加えることで、独特な風味と甘みが生まれます。この独特の風味を「狭山火香」と呼び、狭山茶の最も重要な特徴の一つとなっています。

狭山茶は、その味わいと香りから江戸時代には多くの人々に親しまれており、江戸でもっとも愛されたお茶としても知られています。現在でも、その歴史と伝統が今なお受け継がれ、多くの人々に愛されています。

静岡(静岡県)

「静岡茶」とは、静岡県を代表するお茶であり、日本のお茶の40%以上が静岡県で生産されています。静岡県の温暖な気候は、お茶の栽培に適しており、茶畑が広がる田園風景が見られます。

静岡茶の特徴は、「深蒸し茶」と呼ばれるお茶であることです。通常、お茶は、湯を注いでも茶葉が膨らまず、お茶の香りを楽しめる「深蒸し茶」以外に「浅蒸し茶」という種類がありますが、静岡茶のほとんどが深蒸し茶で生産されています。

深蒸し茶は、茶葉を蒸し上げる時間を長くし、より細かい茶葉に仕上げることで、一般的なお茶よりも深い味わいとコクを持っています。また、静岡茶の茶葉は、ほかのお茶よりも形が短くつぶれているため、茶葉に含まれる旨味成分が抽出されやすく、静岡茶独特の濃厚な旨みを生み出しています。

静岡茶は、その味わいと品質の高さから、全国的に人気があります。茶道具のメーカーや販売店も多く、静岡県内には多くのお茶屋さんが点在しています。静岡茶は、お土産としても人気があり、訪れた人には必ずといっていいほどお茶の詰め合わせが贈られます。

宇治(京都府)

宇治市は、京都府南部に位置する茶の名産地です。茶の栽培や製造技術が発達し、宇治茶は茶の中でも高い評価を受けています。宇治茶は、主に新芽から作られ、茶葉の質や加工方法が味わいを左右するため、生産者の技術力や経験も重要な要素となります。宇治茶は、色合いが黄色に近く、澄んでいて濁りが少なく、味わいは甘味や旨味があり、茶葉の爽やかな香りが感じられます。宇治茶は、和菓子や洋菓子、アイスクリームなどのデザートにも合わせやすく、茶葉を使った様々な商品が製造されています。また、贈答用としても適しているとされ、新茶の時期には多くの人々が宇治茶を求めて訪れます。

伊勢(三重県)

三重県は、静岡県と鹿児島県に次ぐ全国第3位の緑茶生産地ですが、あまり知られていないかもしれません。しかし、品評会では何度も賞を受賞しているほど高品質な緑茶を生産しています。

伊勢茶は、4月下旬から5月中旬にかけて収穫されます。摘採された茶葉は二番茶までしか摘まれず、葉肉が厚く、濃厚な渋みとコクを持ちます。緑茶としては珍しく、二煎目や三煎目でも美味しく楽しめる特徴があります。濃緑色の色合いと青味のある水色が特徴で、香りが強く、後味にはほのかな甘みを感じることができます。

三重県での緑茶の栽培は古く、西暦900年代の初めには、飯盛山浄林寺で茶が栽培されていたという古文書が残っています。今でも、三重県では緑茶が大切に栽培され、高品質の茶葉が生産されています。

八女(福岡県)

福岡県で生産されるお茶には「福岡の八女茶」や「八女茶」と呼ばれるものがあります。この八女茶は、茶葉を深蒸しすることで独特の風味が生まれ、旨みと甘味が強く、色は澄んだ緑色となります。急須で淹れると、甘くてコクがあるお茶を楽しむことができます。

また、福岡県は高級な玉露の産地でもあります。八女市の山間部にある黒木町や星野村などで、良質な玉露が生産されています。八女茶同様に深蒸し製法が採用されており、香り高く味わい深い玉露が特徴です。

福岡県の八女茶や玉露は、日本茶の中でも高い評価を受けており、その美味しさと品質の高さから、国内外で人気があります。

嬉野(佐賀県)

嬉野茶は、佐賀県嬉野市を中心に栽培されている緑茶の一種で、その形状や風味から「玉緑茶」とも呼ばれています。一般的な煎茶とは異なり、茶葉は曲玉のような形状をしています。この形状は、茶葉を揉まずに仕上げる蒸し製玉緑茶の特徴であり、深い緑色の艶やかな茶葉からは香りや旨みが強く感じられます。

急須でゆっくりと煮出すことで、旨味や香りが際立ち、二煎目や三煎目からも新しい味わいを楽しめます。嬉野茶は、茶葉が曲がっているため急須に茶葉が密着し、より一層旨味を引き出すことができます。

嬉野茶の歴史は古く、1440年に平戸に渡来した唐人が不動山皿屋谷に住み、陶器を焼きながら茶を栽培したことが始まりだとされています。1504年には明の紅令民が南京釜を持ち込み、釜炒り製茶の製法を伝えたことから、釜炒り茶の発祥地としても知られています。

釜炒り製茶は、直火で茶葉を炒ることで独特の焙じ香があり、さっぱりとしたのど越しが特徴です。茶葉はやや大きくて丸みを帯び、艶があるのも特徴です。一般に「嬉野茶」といえば、蒸し製のものが多いですが、釜炒り製茶も生産されています。釜炒り製茶は、生産量が少なく、希少なお茶としても知られています。

嬉野茶は、日本茶の中でも独特の風味や味わいがあり、茶葉の形状も他の茶葉とは異なります。その歴史や伝統的な製法も魅力の一つであり、多くの人に愛されています。

知覧(鹿児島県)

「知覧茶」は、鹿児島県南九州市で生産される高品質なお茶のブランドです。南九州市は、お茶の栽培に適した土壌と温暖な気候が特徴で、豊かな自然環境に恵まれています。

「知覧茶」の特徴は、深蒸し製法によってつくられることです。通常の煎茶よりも長時間蒸しているため、茶葉の旨味やコクが際立ち、鮮やかで深い緑色をしたお茶に仕上がります。また、知覧茶は、香りが高く、口当たりが滑らかであるとされています。

知覧茶の歴史は古く、江戸時代には、鹿児島藩主の島津家によって広められ、今でも多くの人々に愛されています。特に、知覧茶は、戦争の最中にあった1945年に、知覧特攻平和会館を設立した際、生産者たちが寄付した知覧茶が、特攻隊員たちの心の支えとなったことから、その名が全国に広まったと言われています。

煎茶の美味しい淹れ方

美味しい煎茶を入れる方法は、以下の手順に従って行います。

  1. 急須にお茶の葉を入れる。
    葉の量は、大さじ軽く2杯(小さじ軽く4杯)で、約7~9gです。5人分の場合は、大さじたっぷり2杯、約11~13gとなります。
  2. ポットのお湯を煎茶用の小振りの湯飲茶碗3つに注ぎ、お好みに合わせて冷ます。
    湯飲茶碗の8分目(各約60cc・計約180cc)程度に注ぎ、まろやかな風味を楽しみたい場合は、湯飲茶碗の熱さが少し弱くなるまで冷まします。湯温が95~98℃から70~75℃に下がります。
  3. 急須にお湯を注ぎ、お茶が浸出するのを待つ。
    湯温が低めの場合は、1分位待ちます。湯温が高めの場合は、30秒位待ちます。
  4. 各茶碗に均等の濃さと量になるように注ぎ分け、最後までしっかり絞りきってください。
    お茶を注ぐ際に、急須を高く上げて注ぎ、茶葉の底を混ぜると、茶葉の味わいが均等に出ます。最後には、お茶の味わいが出切るように、茶葉をしっかり絞りきります。
  5. 二煎目はお湯を入れてから10秒位待つだけにしてください。
    二煎目以降は、煎茶の風味が楽しめるように、お湯を注いだら10秒程度待つだけで、すぐに飲んでいただくことをおすすめします。

以上が美味しい煎茶を入れる方法です。湯温や茶葉の量などを調整して、お好みの味わいを見つけてください。

煎茶のおすすめ製品一覧

ここからは、おすすめの煎茶をご紹介します。

煎茶 葵(京都 祇園北川半兵衛)

煎茶 葵は、京都の祇園北川半兵衛がプロデュースする煎茶です。煎茶 葵は、京都の日本茶カフェが美味しいお茶を提供したいという思いから生まれたもので、急須で淹れた煎茶の美味しさを広めることを目的としています。

煎茶 葵は、ブレンドされた料理やスイーツに合わせた味わいが特徴で、爽やかな香りが感じられます。渋みがなく、まろやかで上品な味わいがあり、お茶を飲むことが楽しくなるような、すっきりとしたクリアな美味しさがあります。

煎茶 葵は、急須で入れた煎茶を飲むことに慣れていない人にも飲みやすく、何杯でも飲みたくなるおいしさがあります。茶葉本来の旨味とコクをじっくりと味わいたいときにおすすめの煎茶です。

狭山茶 手摘み最高級煎茶(mita)

狭山茶 手摘み最高級煎茶(mita)は、日本茶の中でも極めて高品質な狭山茶を使用した贅沢な煎茶です。この煎茶は、狭山茶の中でもごく限られた茶園でしか行われていない「手摘み」によって採取された茶葉を使用しています。手摘みとは、一つひとつ手で茶葉を摘んでいく作業で、機械摘みに比べて茶葉に負担がかからないため、茶葉の品質が高くなります。

また、狭山茶 手摘み最高級煎茶(mita)の茶葉は、有機質肥料・堆肥を中心に減化学肥料・減農薬で栽培されています。自然に近い栽培方法によって、茶葉の味や香りが引き出され、芳醇な香りと重厚な味わいが堪能できます。

この煎茶は、深みのある濃い緑色で、香り高く、コクがありながらもスッキリとした味わいが特徴です。最高級の手摘み煎茶を味わってみたい方におすすめの逸品です。

八女茶 緑茶2本セット(牛島製茶)

八女茶 緑茶2本セットは、長時間蒸して深い香りと濃い甘みが特徴的な、八女茶の深蒸し煎茶を2本セットにしたお茶セットです。八女茶は、長い歴史と伝統的な製法により、日本を代表する高品質なお茶のひとつとして知られています。

深蒸しにすることで渋みが少なく、甘みが豊かでとてもまろやかな味わいを楽しむことができます。普段あまりお茶を飲まない方や、渋めのお茶が苦手だという方でも、その飲みやすさに驚かれることでしょう。

牛島製茶の八女茶は、厳選された茶葉を使用しているため、お茶本来の旨味やコクが豊かに味わえます。また、香りも非常に良く、リラックスした時間を過ごしたいときにもおすすめです。

この八女茶 緑茶2本セットは、自分用はもちろん、贈り物にも最適な商品です。八女茶の深い味わいを楽しむために、ぜひ一度お試しください。

一番摘みのお~いお茶 1200(伊藤園)

「一番摘みのお~いお茶 1200」は、伊藤園が販売する煎茶の一種で、希少品種「かなやみどり」を使用しています。この品種は、他の茶葉に比べてさわやかな甘味があるとされています。

また、このお茶は深蒸し煎茶になっており、しっかりと味わいを楽しめるため、忙しい朝やオフィスでの飲み物としてもおすすめです。さらに、水出し茶にすると鮮やかな緑色になるのも特徴的です。

渋味がなく甘味のあるお茶が好きな方や、新しい茶葉の味を試してみたい方にはぜひおすすめしたい一品です。

産地飲み比べセット(ハラダ製茶)

産地飲み比べセットは、茶葉の産地ごとの個性を楽しむことができる贅沢な煎茶セットです。狭山茶は、寒冷地のお茶として知られ、葉肉が厚く旨味が強く、独特の香りがあります。知覧茶は、鹿児島県南九州市のお茶で、長蒸し製法によってまろやかな味わいに仕上がっています。静岡深蒸し茶は、静岡県のお茶で、深蒸し製法によって旨味と甘みが引き立ち、コクのある味わいに仕上がっています。この3つのお茶を比べることで、日本のお茶の多様な味わいを堪能できます。また、お茶好きの方への贈り物としてもおすすめです。

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この記事を書いた人
Kaoru

京都在住。京都で生まれ、世界・日本を転々とした後5年前から京都に戻り住んでいます。京都が好きで週末はよく観光しています。数年前に京都検定3級を取得しました。京都観光や京都旅行の役立ちそうな情報を発信します。京都観光とは別にユーモラスな記事やジョークなども発信しています。

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