京都人のあるある・マナー・常識を紹介

その他

この記事では、京都旅行で知っておくべき京都人の常識とマナーについてまとめています。

京都人の常識

京都は、1200年以上の歴史を持ち、日本だけでなく世界中の方々に人気の観光都市。日本国内でも地域ごとにユニークな習慣や常識は存在しますが、それは京都も同じです。他府県とは違う京都人の常識・習慣を覚えておくと京都旅行に行く際や京都人を関わる時に役に立つかもしれません。

京都の街の常識

老舗と言われるのは何年から?

お店がメディアで取り上げられる際に「創業〇〇の老舗」と紹介されることがあります。京都では1467年の応仁の乱が大きな時代の節目となっていますが、「老舗」は応仁の乱ほどの歴史がないといえないと聞きます。「創業100年」「創業200年」はまだまだ老舗ではないそうで、例えば華道で有名な池坊(いけのぼう)は創業1000年以上続く会社。池坊が管理する六角堂内の池は古すぎて名前がないとか。

クレジットカードが使えないお店が多い

京都の大丸や高島屋など大きなデパートやホテルではクレジットカードを利用することができますが、個人の商店や小料理屋はクレジットカードが使えないことが多いので注意が必要です。

その他にも、ディナータイムにはクレジットカードが利用できるが、ランチタイムは利用できないといった場合もあるので、事前に調べることをおすすめします。

料亭には5分遅れて行く

友達との待ち合わせやビジネスの場合、約束の時間の5分〜10分前に行くことが日本の一般常識だと思われていることが多いですが、京都の料亭などへは約束の時間に5分ほど遅れて行くのが京都人の常識といわれているそうです。料亭は来客の準備があるので、その余裕をみて5分程度遅れていくことが京都流の心遣いとされています。

割烹では次のお客様が来るまでいる

京都には、カウンター席が備えられている割烹のお店が多いです。そのようなお店で、自分の他に誰もいない場合は自分が帰るとお店がガラガラになって印象が悪くなります。

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そのような場合は、次のお客様が来店するまでカウンターで楽しむのがお客としての常識でありマナーだとされており、その一方でお店が混雑して、順番を待っているお客様がいる場合は、席を立つこともマナーとされています。

これらについては京都など関係なく割烹でのマナーになってくるかもしれません。

「おこしやす」と「おいでやす」の違いは?

京都ではお客様に対して「いらっしゃいませ」の意味で「おこしやす」「おいでやす」を使います。「おこしやす」は山をこえてわざわざお店に来てくださった大切なお客様という意味で、「おいでやす」はこれまでお店を訪れたことはない一言さんに対して使われます。

京都は盆地で山に囲まれています。また、大徳寺や相国寺、建仁寺など大きなお寺には小寺である塔頭があるのを見かけることがあると思います。塔頭は地方の大名がお寺に寄付したもので、京都を訪れた際に宿泊する場所として利用されていました。さらに、お寺の近くには代々続く料亭が多いことから、昔から料亭では山を越えて京都に来た大名に対して「おこしやす」を使っていたのかとも考えられます。そのように考えると地方から来る大名と京都に住んでいる町人では扱いが異なってもある意味仕方がないことかもしれません。

「おこしやす」「おいでやす」の使い分けはお店内部での隠語としての意味合いが強く、料亭などでは厨房へ予約されているお客様が来店したことを伝えるものとなっています。

何度もお店を訪れる常連客の好みをお店側は把握しているので、これらの言葉から厨房では誰が来たのかを察知して、料理を出すタイミングを考えて調理を開始します。

「おいでやす」は一言さんにいう言葉だからと言って、軽く見られているということはありません。何度もお店に通ううちにお店もお客様のことを知り、お店側が十分におもてなしができるようになれば「おこしやす」と言われるようになるでしょう。

エスカレーターは左右どちらに立つ?

日本でも地域によってエスカレーターの右側・左側と立つ位置が異なります。例えば、東京では左側に立ち、大阪では右側に立つという具合です。京都ではどうでしょうか?

実は、京都ではそのような決まりはありません。「前の人が右に立っているなら自分も右に立つ。前の人が左に立っているなら左に立つ」というイメージです。

しかし、路線によって異なりますが、「〇〇は左側に立つことが多い」という傾向はあります。JR線と地下鉄線の場合は、観光客が利用することが多いので左側に立つことが多く、阪急線は、京都や大阪など関西圏の方が利用することが多いので右側に立つことが多いです。

場違いな客のための場違いな部屋がある

京都の老舗のお店には、お客様を追い返すための場違いな部屋がある場合があります。例えば、襖絵において「梅に鶯(うぐいす)」が正しいですが「桜に鶯」が描かれている襖絵の部屋があるのだとか。老舗で用いられている襖絵はお金がかかっている場合があるので、何も知らないと立派な部屋に通されて、手厚くおもてなしされたと感じるかもしれません。

しかし「場違いな部屋」に通されても1時間以上経っても主人が出てこないかもしれません。このような場合「場違いなお客様だとして場違いな部屋に通された」と理解して、適当な理由で引き上げるしかありません。

全国的に有名な禅寺でもこの「場違いな部屋」は存在します。そちらの襖絵ははっきりとは覚えてませんが、「梅と鶯」のような絵になる良い取り合わせではなく、「取り合わない」→「会わない」と説明を受けました。

京都のお店でいい待遇を受ける方法

京都によく行くけど、普通の観光客としてしか見られていない、京都風の「おこしやす」的な接客を受けたことがないという方は以下の方法を試してみてください。

京都で老舗と呼ばれるお店で買い物をして、そのお店の紙袋を持って京都の街をうろうろしてみてください。もしかすれば、普段よりいい接客を受けるかもしれません。京都のお店の店員はそのようなところを見ているといいます。

また、京都人もお店の接客を見ています。ある老舗和菓子屋の店員が商品の包み方を間違えて、常連客を大激怒されたと聞きました。

京都生活の常識

京都人はおばんざいを食べる?

京都旅行、京都観光の際に「おばんざい」を食べたいとおっしゃっている方々がいます。他府県の方は「おばんざい」は特別な料理だとイメージされるかもしれませんが、おばんざいは家庭料理。または、家庭の残り物を炊き直し、再利用した普段から用意しておく副菜(作り置きのおかず)なので、お客様にお出しするものではないとか。

仕出し弁当はおもてなし?

京都ではお客様をおもてなしする際に仕出し弁当をお願いします。東京では仕出し弁当は、会社の会議用に1000〜2000円程度のものが多いですが、京都では3000円〜の高級仕出し弁当が主流となっています(コロナウィルスの影響でテイクアウトできるお店が増えて、現在は1000円台でもあります)。

京都で有名な料亭は仕出し弁当専門店が発祥の場合が多く、京都では仕出し弁当は高級品といえます。(仕出し専門店発祥の懐石料理屋「魚亀」さんについての記事はこちら)

京都で来客があると素人の家庭料理ではなくプロの料理人が作った仕出し弁当でおもてなしされます。もし、家庭料理を出して味が変わっていると「新しいお嫁さんが来たのか」など家庭事情がなんとなくお客さんに分かってしまうとも。そういう家庭事情をお客様に知らせたくないという心理もあると言われています。

ただし、これは京都人のイメージというだけで美味しい家庭料理をお出ししていただけるお家もあります。

京都には見えない境界線が存在する

京都の道路には京都人にしか見えない境界線が存在すると言われています。例えば、隣家との境界線。目視することはできませんが、自宅前を掃除する際に、他人の家の前の道路まで掃除することは京都ではよろしくないと思われることもあります。しかし、すこーし隣家側までは掃除しないといけないともいわれています。難しい。

京都人はパンが好き

京都は和食のイメージが強いので、京都人は和食、米が好きと思われがちですが、京都人の家庭の食事は質素です。朝などは時間のかからないパンが主流。パンの消費量は全国ナンバーワンだったこともありますし、美味しいパン屋が京都市内にはいくつもあることからパン好きな方が多いといえます。

京都人の本音と建前

京都では本音と建前を使い分ける方が多く、その理由で裏表があるといわれているのかもしれません。表面上は上品でありながら、自分の伝えたいことを相手に伝えられてはじめて京都人といえるのではないでしょうか。このような風習は他府県の方々にとってはネガティブにとらえらえることが多いことです。

しかし、このような本音と建前が使えない場合、京都人は京都慣れしていないよそ者だと考えられることがあるかもしれませんね。

以下で本音と建前の例を紹介します。

「子供は元気な方がいい」「ピアノがお上手ですね」と言われたら?

京都人に「お子さんは元気でよろしおすなぁ(子供は元気があっていいですね)」と言われた時に「ありがとうございます」と返してはいけません。本音では「うるさいなぁ」という意味の場合があります。

「お子さんは元気でよろしおすなぁ」の全てが上記の意味であるとは言えませんが、場合によってはこのような意味として相手が伝えていることがあるのでお気をつけください。

それと同様に「ピアノがお上手ですね」と言われた場合も「うるさいなぁ」いう意味で使われることがあります。

「いい時計していますね」と言われたら?

京都人に「いい時計してますなぁ(いい時計していますね)」と言われた場合、嬉しくなって時計の説明を詳しくしてしまいがちですが、もしかすると京都人の本音は「時間が長すぎる。いつまで続くのかな。」の意味かもしれません。だらだらと話をしたり、過ごしてしまっていたと感じたのなら、早く切り上げることをおすすめします。

意外な京都の常識

舞妓さんの半分以上は京都出身ではない

舞妓さんの数は2014年で約65人と言われています。そのうち、京都以外で生まれた舞妓さんは半数以上を占めています。舞妓さんというと京都のイメージが強いですが、京都府以外の出身者というのは意外な事実でしょうか。

東京に上がるのではなく下る

京都人の中には、現在も「都は京都だ」という意識を持っている方もいます。そのような方々は東京に行くことを「上京する」とは言わず、「東京に下る」という言い方を使う場合があります。ただし、大半の京都人は東京に行く場合は「東京に行く」と言います。

〇〇代住んで初めて「京都人」

明治初期の京都の人口は10〜20万人と言われており、令和2年11月1日~令和3年10月1日現在の推定人口は256万3192人とされています(京都府制作企画部 企画統計課のサイトより)。東京では「3代住んで江戸っ子」と呼ばれているそうですが、京都では「10代住んで京都人」と考える方もいらっしゃるそうです。

京都出身は京都市だけ?

京都人にとって「京都」といえば「京都市内」を指す場合が多いです。「本当の京都」とは洛中である中京区、上京区、下京区という意識を持っている方が多いと感じます。

このような意識が生まれたのは、1591年に豊臣秀吉が京都を防衛する目的で作った御土居の範囲内が洛中と呼ばれたことが理由とされています。御土居の外側は洛外と呼ばれており、内側と外側を結ぶ7つの出入り口が設けられていました。現在の「鞍馬口」や「丹波口」という名前はその時の名残です。

現在は、車やバスなど便利な乗り物がありますが、平安時代は徒歩か牛舎で移動していたので、1日の行動範囲は片道10キロメートルまでの場所に限られていました。ですから、洛中から少し距離がある嵐山や嵯峨野は1泊旅行で行くような場所とされており、洛中に住んでいる京都人からすれば、嵐山や嵯峨野は1泊必要な田舎であると思っている場合があったり、テレビなどのメディアで京都市ではなく、伏見区や宇治市出身の芸能人・有名人が「京都出身」や「京都人」と言うことを見て違和感があることもあるそうです。

ホテルや飲食店の従業員に京都人は少ない

京都のホテルや飲食店で働いているスタッフに観光情報を聞いた場合、「京都出身じゃない」と聞くことは少なくありません。コロナウィルスが流行る前はホテルなど大量に開業したことで他府県から働きに京都に引っ越して来た方が多いことが原因かもしれません。